お知らせ

不動産営業が空き家の階段を端から歩く理由|査定で確認している意外なポイントとは?

空き家の査定や内覧のとき、不動産営業が階段を上り下りする様子を見て、

「なぜ階段を端から端まで歩くの?」

「普通に真ん中を歩けばいいのでは?」

「階段なんて見れば状態が分かるのでは?」

と思ったことはありませんか?

実は、不動産営業が空き家の階段を歩くときには、見た目だけでは分からない床や階段の状態を確認していることがあります。

特に空き家では、長期間人が住んでいないことで、床材や階段に劣化が進んでいるケースがあります。

階段は毎日使う場所だからこそ、住宅の状態を確認するうえで重要なポイントです。

今回は、なぜ不動産営業が空き家の階段を「端から歩く」のか、歩きながら何を確認しているのか、さらに査定や売却にどのような影響があるのかについて詳しく解説します。


なぜ階段を端から歩くの?

まず、階段を歩いて確認する大きな理由は、床や踏み板に異常がないかを実際に足で確認するためです。

階段を見ただけでは、

  • 少し沈む
  • 一部分だけ柔らかい
  • きしみがある
  • 踏み板が浮いている
  • 下地が傷んでいる

といった細かな異常は分かりにくいものです。

そのため、実際に歩いてみて、足裏から伝わる感覚を確認することがあります。

特に階段は、上り下りする際に体重がかかるため、床の状態を確認するには分かりやすい場所でもあります。


階段の「沈み」を確認している

不動産営業が階段を一段ずつ歩くとき、特に注意していることの一つが踏み板の沈みです。

普通に見ているだけでは、数ミリ程度の沈みやたわみは分からないことがあります。

しかし、実際に体重をかけると、

「この段だけ少し沈む」

「踏んだときに柔らかく感じる」

という異常が分かることがあります。

もちろん、歩いた感覚だけで建物の構造的な問題を判断できるわけではありません。

異常が感じられた場合には、さらに詳しい確認が必要になります。


階段の「きしみ」もチェックしている

階段を歩くと「ギシッ」「ミシッ」と音がすることがあります。

階段のきしみにはさまざまな原因が考えられます。

例えば、

  • 木材の経年変化
  • 部材同士の摩擦
  • 接合部分の緩み
  • 下地の状態
  • 湿気による木材の変化

などです。

ただし、「音がする=危険」というわけではありません。

木造住宅では、ある程度のきしみが発生することもあります。

重要なのは、音だけで判断するのではなく、沈みや揺れ、踏み板の状態などと合わせて確認することです。


なぜ「端」を歩くの?

では、なぜ階段の真ん中ではなく、端を歩くのでしょうか?

これには、階段の幅全体の状態を確認するという意味があります。

階段の中央だけを歩いていると、中央部分の状態しか確認できません。

しかし、階段の端には、

  • 踏み板の固定状態
  • 壁側の隙間
  • 手すり側の状態
  • 木材の劣化
  • 床鳴り

など、別のポイントがあります。

そのため、中央だけではなく、左右に位置を変えながら歩くことで、階段全体の状態を確認できます。

ただし、営業担当者が必ず「端を歩く」という決まった調査方法を採用しているわけではありません。

物件の状況や営業担当者によって確認方法は異なります。


階段の端は劣化が見つかることも

階段の端には、壁との接合部分や部材の境目があります。

こうした場所では、

「隙間がある」

「木材が変色している」

「塗装が剥がれている」

といった異常が見つかることがあります。

特に古い空き家では、長年の使用や湿気などによって木材の状態が変化していることがあります。

そのため、歩きながら目線を下げて確認したり、階段の端を見たりすることがあります。


空き家では「床下の状態」も意識する

階段を確認するとき、営業担当者は階段そのものだけを見ているとは限りません。

階段の下には、住宅の床下空間や収納などがある場合があります。

そのため、

「この階段の下はどのような構造なのか」

「床下に湿気がこもっていないか」

などを確認するきっかけになることもあります。

もし階段の一部分だけが大きく沈んでいる場合には、その周辺に何らかの問題がないか、さらに調査する必要があります。


シロアリ被害などがないか確認することも

古い空き家の階段では、木材の状態も重要です。

木造住宅の場合、シロアリなどによる被害があると、木材が劣化している可能性があります。

例えば、

  • 木材が不自然にスカスカしている
  • 表面がボロボロになっている
  • 小さな穴がある
  • 木くずのようなものがある
  • 階段周辺の床が沈む

といった状態があれば、注意が必要です。

ただし、これらだけでシロアリ被害と断定することはできません。

必要に応じて専門業者による調査を行うことになります。


階段の「揺れ」も重要なポイント

階段を歩いたときに、

「少し揺れる」

「踏むと振動する」

と感じる場合があります。

これも確認ポイントの一つです。

階段は人が体重をかける場所なので、歩いたときの感覚から違和感を感じ取れることがあります。

ただし、建物の構造によって多少の振動が発生する場合もあるため、揺れがあるだけで危険と判断することはできません。

あくまで、**「気になる部分を見つけるための一次的な確認」**と考えると分かりやすいでしょう。


階段の高さや幅も見ている

階段を歩くときには、単純に「壊れていないか」だけを確認しているわけではありません。

場合によっては、

  • 段の高さ
  • 踏み面の広さ
  • 階段の傾斜
  • 手すりの位置
  • 上り下りのしやすさ

なども確認します。

特に中古住宅では、現在の住宅と比べて階段が急だったり、踏み面が狭かったりすることがあります。

こうした点は、実際に歩いてみることで分かりやすくなります。


手すりも重要

階段を確認するときには、手すりの状態も重要です。

例えば、

  • グラグラする
  • 取り付け部分が緩んでいる
  • 木材が割れている
  • 表面が劣化している

などです。

階段は転倒事故につながる可能性がある場所なので、手すりの状態も確認しておきたいポイントです。

特に空き家を購入して住む場合には、階段の安全性は重要な判断材料になります。


空き家は階段の劣化に気づきにくい

人が住んでいる住宅なら、階段を毎日のように使用します。

そのため、

「最近ここがきしむ」

「この段が少し沈む」

など、異常に気づきやすいでしょう。

一方、空き家では誰も階段を使わないため、劣化していても気づかないまま時間が経過してしまうことがあります。

査定の際に初めて、

「この階段、少し沈みますね」

と言われて、所有者が初めて気づくこともあります。

だからこそ、不動産営業は見た目だけでなく、実際に歩いて状態を確認することがあります。


階段に問題があると査定額は下がる?

「階段が少しきしむ」

「一部が沈む」

というだけで、査定額が大幅に下がるとは限りません。

不動産の査定では、

  • 土地の価格
  • 立地
  • 建物の築年数
  • 建物全体の状態
  • 道路
  • 周辺環境
  • 設備
  • 修繕の必要性

などを総合的に判断します。

階段の状態は、その中の一つです。

例えば、階段に多少のきしみがあっても、建物全体の状態が良好であれば、影響が限定的な場合もあります。

一方で、階段が大きく沈んでいたり、木材の腐食が疑われたりする場合は、修繕費などを考慮する必要があります。


売却前に階段をリフォームするべき?

階段に異常があると、

「売る前に階段を全部リフォームした方がいい?」

と思うかもしれません。

しかし、ここも慎重に判断する必要があります。

リフォームには費用がかかります。

例えば階段だけを直しても、建物全体が古い場合には、買主が購入後にまとめてリフォームする可能性があります。

そのため、

「修理した分だけ売却価格が上がる」

とは限りません。

特に古い空き家の場合は、リフォームする前に一度査定を受け、現在の状態でどの程度評価されるのか確認してみることをおすすめします。


「階段が古い=売れない」ではない

古い空き家を所有している方の中には、

「階段も古いし、家全体がボロボロだから売れないのでは?」

と考えてしまう方もいます。

しかし、古い建物でも土地に価値がある場合があります。

また、購入後にリフォームしたい人や、古家付き土地として検討する人もいます。

そのため、階段の状態だけを理由に売却を諦める必要はありません。

重要なのは、建物全体と土地を含めて、その物件にどのような売却方法が合っているのかを考えることです。


階段に違和感があったら専門家に確認を

実際に階段を歩いて、

「一部分だけ沈む」

「明らかにグラグラする」

「踏み板が割れている」

「木材が腐っているように見える」

などの異常がある場合は、無理に何度も歩いて確認するのは避けましょう。

特に大きな沈みや破損がある場合、転倒につながる可能性があります。

不動産営業による査定時の確認は、あくまで物件の状態を把握するためのものです。

構造上の問題や安全性について詳しく確認する必要がある場合には、建築士などの専門家による調査を検討しましょう。


まとめ|階段を歩くのは「足で建物の状態を確認する」ため

不動産営業が空き家の階段を端から歩くのには、きちんと理由があります。

階段は見ただけでは分からない、

  • 沈み
  • きしみ
  • 揺れ
  • 踏み板の劣化
  • 木材の傷み
  • 手すりの状態
  • 接合部分の異常

などを確認できる場所だからです。

特に空き家では、長期間使われていないことで劣化に気づきにくくなっています。

そのため、実際に歩いてみることで、目視だけでは分からない違和感を確認することがあります。

ただし、階段に多少のきしみや古さがあるからといって、すぐに「売れない」「査定額が大幅に下がる」と考える必要はありません。

不動産の価値は、階段だけでなく、土地・建物・立地・道路・周辺環境などを総合的に判断します。

もし空き家の階段に不具合がある場合でも、いきなり高額なリフォームをするのではなく、まず現在の状態で査定を受けることが大切です。

「この階段は直した方がいいのか?」

「そのまま売却できるのか?」

「建物ではなく土地として考えた方がいいのか?」

こうした判断を専門家に相談することで、必要以上に費用をかけず、物件に合った売却方法を検討しやすくなります。

空き家の階段は、ただ上り下りするための場所ではありません。

実際に歩いてみることで、家の中に隠れている「小さな異常」を見つけるための重要なチェックポイントなのです。